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最大のミステリー

ご指名頂きました、一回生の森實です。
この題名からすると、なんだかお隣の第三劇場さんの卒業公演のようですが、なんのことはありません、今回のミステリーは「お雑煮」です。
2月も半ばを迎えようとしているのに、いつまで正月気分かとお叱りを受けそうですが、この場を借りて私の郷土に伝わるお雑煮について少々お話しさせて頂こうと思います。
私の地元の雑煮は、「あんもち雑煮」と言いまして、その名の通りいりこ出汁、白味噌仕立ての汁のなかに、様々な具材とあんこ入りの丸餅が入った代物なのです。
地元では給食に出るくらいもっともポピュラーな作り方なのですが、一度地元を離れると、割と酷評されることが多く、その中でもよく言われるのが「なんでしょっぱいものの中に甘いものを入れるのか?」ということと、「それはもはやぜんざいやお汁粉ではないか?」ということ。
確かに、食卓に並ぶ白味噌の味噌汁の中にあんこが浮かんでいれば一見奇妙に映ることでしょう。「お雑煮界最大のミステリー」と呼ばれる所以はここにあります。
しかしその味はというと、いりこの風味と味噌の塩加減にあんこの甘みが絶妙にマッチして、あんもちの新たな可能性に目覚めた気分になるほどおいしいのです。
では、我が地の先人たちはどうやってこの斬新とも言える組み合わせを生み出したのでしょうか。
元来、お雑煮とは、お正月、所謂ハレの日の食べ物です。日常であるケとは違い特別な日であるハレの日を祝うのです。
あんもち雑煮のルーツは江戸時代に遡ります。当時、藩で三白と讃えられた嗜好品である砂糖。もちろん高級品で日常生活で口にすることは滅多にありませんでした。それを一年に一度だけ、最もめでたい日に食べようと考えたのです。そして、これまた高価な品であった白味噌と合わせ、あんもち雑煮となったのです。
これは言わば、当時の人々にとって最高の贅沢であった訳で、つまりはハレの日の中でも一等特別な日にしか食べられないものでした。
最近ではお正月と言っても、初売りやなんやと忙しく世間は動いていて、一等特別なハレの日というよりはめでたい日常、つまりケのような気さえしています。
時代の移り変わりと言えば仕方がないことですが、なんだか少しさみしく感じますね。
ところで、今回の戯曲は登場人物たちの日常を描いた作品です。その中で、登場人物たちはハレの姿もケの姿もどちらも見せてくれます。日常の春の陽のような暖かさや柔らかさと初夏のようなまばゆい新鮮さを併せもっている、「特別な日常」、なんだか矛盾しているように思えるのですが、私はこの戯曲からこんな雰囲気を感じました。
まだ春が近くて遠い3月に、一等特別な日常が、皆様の許にも届くといいなと思っております。皆様のご来場、心待ちにしております。
なんだか長々と書いてしまいました。
次は、本日お誕生日を迎えた麗しの四回生、そうじゅさんにお願いしたいと思います。お誕生日おめでとうございます!!
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